訪問リハとは?その内容は?

ご老人の生活を助ける訪問リハビリテーションとは?
サービスの内容や対象者、どのような専門職がサポートしてくれるなど解決します!

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リハビリテーションの意義

みなさん「リハビリテーション」と聞くと何をイメージしますか。
事故や怪我などにより足や手を骨折し歩行困難となった場合に専門職の
アドバイスを受けて厳しい訓練にも耐え再び歩けるようになる。

もともと備わっていた機能が何らかの事情による消失し、再度獲得するための
プロセスです。

ここで1つ重要なことをお伝えします。

リハビリテーションを受ける患者には2通りあります。
老人に施されるリハビリテーションと老人以外に施されるリハビリテーションです。
この両者には大きな違いがあります。

お解りいただけますか。

それは両者の目的の違いであり、そのことがリハビリテーションの効果に大きな
影響をもたらします。

老人以外の方々(ここでは年齢的指定はしませんが)はなぜ
辛いリハビリテーションに毎日取り組むのか。というより取り組めるのか。

それは「社会復帰」という大きな目標があるからです。

定年退職を迎えるまでの世代は「また仕事に戻りたい」「戻らなければならない」という
強い目標が、リハビリテーションをやり遂げることの原動力となります。

しかし

ご老人はどうでしょうか。

社会復帰という目標は基本的にはございません。ここが老人リハの難しいところです。

生活機能向上リハ

ご老人に対するリハビリテーションの意義・目的とは何か。

それは「1日1日を笑顔で過ごせること」それがリハビリテーションに取り組む目標となるはずです。

それではご老人から笑顔を奪うものとは何か。
それは日常生活に人が介入するということではないでしょうか。

誰しもトイレの中に赤の他人が入ってくることに抵抗があります。
誰もが股や尻を見られることにストレスを感じます。

お風呂だって自分の好きな時間に入りたいはずです。
トイレも自分のタイミングで行きたいはずです。

このような具体的な生活機動作を1日でも長く他者の力を借りず
ご自身の力で対応できる。これが日々笑顔で過ごせる秘訣だと考えます。

ご老人から笑顔を奪わない、自分の生活に自信を持つ。
このことこそがご老人がリハビリテーションに向かう確固たる目標となるはずです。

訪問リハビリテーションの強み

一般的なリハビリテーションは病院に設けられている「リハビリ室」という
ところで機能回復訓練を受けることになります。

そこには平行棒や滑車、階段、エアロバイク、ギャッジアップベッドなど
様々な器具が並んでいます。

もちろん基礎リハビリ、基礎筋力を補強するためには大変有効な空間といえます。
しかし、デメリットもあります。

それは実際に生活をするご自宅における環境下でのリハビリではないということです。
自宅の廊下幅、段差の数、玄関の段さの高さ、ドアは引き戸か押し戸か。
全く同じ条件の家など2つとありません。

いくら環境の整っているバリアフリーのリハビリ室で動けるようになったとしても
それが退院後、自宅復帰した生活で活かせるとは限りません。

訪問リハビリテーションのメリット

そこで効果を発揮するのが訪問リハビリテーションというアプローチです。
字のごとく、訪問リハビリテーションとはご老人の個々のご自宅に
リハビリ専門職が訪問し、実際のご自宅の動線の中でリハビリ訓練
提供してくれます。

福祉用具の選定サポート

以前の記事で介護を担う上で福祉用具の選定の重要性を書きました。

●自宅のどこに手すりを設置すれば効果的か。
●玄関の段差を解消するためにはどのような介護用具が有効か。
●ベットから安全に起きるためにはどこに何の介護用具を準備すれば良いか。

リハビリ専門職がプロの目でアドバイスをしてくれます。

介護に詳しくない中で無鉄砲に介護用具を揃えてもお金の無駄使いになってしまう
ことは往々にしてあります。

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リハビリ専門職とは?

リハビリテーション専門職の代表格を3つご案内します。

  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士

理学療法士

通称「PT」


引用:http://www.japanpt.or.jp/

作業療法士

通称「OT」

引用:http://www.e-sikaku.net/

言語聴覚士

通称「ST」

引用:https://matome.naver.jp/odai/

拘縮(こうしゅく)と麻痺(まひ)の違い

みなさん、拘縮と麻痺の違いはお解りですか。
どちらも手足の動きが悪くなることですが違いがあります。
ご説明させていただきます。

拘縮

拘縮とは簡単に説明しますと、加齢にともなう運動不足等により関節が硬くなってしまい
ことです。介護保険では主に肩関節・股関節・膝関節の柔軟性を評価し介護認定が決まり
ます(この他にも認定項目がございます)。

関節が硬くなると腕が上がりづらくなったり、歩行時にふらついたりしていまいます。
訪問リハビリテーションでは硬くなってしまった関節可動域(ROM)を柔らかくし
日常生活が快適になるようサポートしてくれます。

麻痺

一方で麻痺。

麻痺は拘縮よりも深刻な状況を指します。拘縮は「手足が動かしずらい」のに対し
麻痺は「手足が動かない」という状態です。

原因は脳梗塞などにより手足を動かす脳機能が著しく障害を受けることにより
脳から手足を動かす信号が伝わらなくなるのです。

麻痺のタイプ

麻痺には完全麻痺不全麻痺があります。
●完全麻痺はほとんど手足が動かないこと。
●不全麻痺は一部動く部位があることです。

麻痺は右手足に出たり、左手足にでるなど体の片側に現れることが多いです。
●右脳の障害→左半身に麻痺が残る可能性があります。
●左脳の障害→右半身に麻痺が残る可能性があります。

麻痺の程度

また脳梗塞発症後の治療が早ければ早いほど麻痺が残る可能性は低くなります。
脳梗塞発症後の発見が遅れ治療までの時間に一定時間を要した場合、それだけ脳ダメージ
が進行しますので脳梗塞は不全麻痺よりも完全麻痺になる可能性が高くなります。

リハビリテーションの専門職は拘縮や麻痺の程度を評価し個別に応じた
リハビリテーション計画書を策定し、身体機能の改善をサポートしてくれます。

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リハビリ専門職のテクニック

リハビリ専門職のテクニックを1つご紹介させていただきます。

ご老人になると病気により肺機能が低下し、歩くと苦しさを訴える方がいます。
また血圧を下げるお薬を飲まれているご老人は、起立性低血圧を起こす方がいます。

どちらも一見、リハビリテーションにはリスクが生じるという判断をしがちです。

しかしリハビリテーション専門職は違います。
肺機能の低下により苦しさを訴える方がいた場合、パルスオキシメーターという医療機器を
指に装着します。この医療機器は血液中の酸素量を測定することができます。

肺機能が正常な方の測定値は95-99%あたりを指します。これが肺機能に疾患がある方は
90-95%80%台を示します。

このデータを根拠にリハビリテーションプログラムを策定するのです。
つまり歩行運動をしようとする場合、歩き出す前の血中酸素濃度一定時間歩いた後の
血中酸素濃度を再び測定し、前後の値を比較するのです。

この前後の値を比較してリハビリテーションの内容を決定します。

例えば歩行練習前の血中酸素濃度が94%、歩行練習終了後の値が93%だった場合
現に行った歩行練習はさほど肺に負担をかけていないという判断ができます。

これが歩行練習終了後の値が87%だった場合、慎重にリハビリテーションプログラムを
検討する必要があります。

起立性低血圧のご老人へのリハプログラムも同様です。
リハビリ前の血圧と起立した時の血圧を測定し、血圧の変動を比較します。

客観的EVIDENCEの上にリハビリテーションは組立られています。

つまりご老人の中には自身が抱えている病気や体の衰えに対し
バイアス(先入観)がかかる場合があります。

そのような方はリハビリへの不安を強く抱えている場合が多く
その時にリハビリテーション専門職は血中酸素濃度の値を示したり、
血圧測定値をお示ししご本人に安心してもらうようにします。

客観的数値ではない、リハビリスタッフの「大丈夫ですよ」などの主観的な声掛けでは
バイアスを取り払うことはできません。

リハスタッフはデータを活用しご老人に勇気や希望を与え、リハビリの環境整備を行います。

装具

みなさん、装具(そうぐ)という言葉をご存知ですか。

装具とは足に麻痺が残った方の歩行をサポートするしてくれる道具です。
個々の足にあった形状や重さを検討してくれるのもリハスタッフです。

装具の製作には主に整形外科担当医の指示が必要です。
また装具を製作する専門職もおります。

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まとめ

自分の衰えてしまった体をあきらめるのではなく、訪問リハビリテーションを活用し元気でハリのある老後を過ごしたいですね。

訪問リハビリテーションサービスを利用するためには各市町村が窓口の介護認定を受ける必要があります。

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