訪問介護とは。生活援助サービス?必要な資格は?

自宅に実際に訪問し介護サービスを担ってくれるホームヘルパー。今回は介護保険サービスの中で自宅に実際に来てくれるサービスの代表格であるホームヘルパー(訪問介護)のサービス内容を解りやすくご紹介します。

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訪問介護は何をしてくれる?

訪問介護のサービスは大きく分けて3つに分類されます。
①身体介護サービス
②生活援助サービス
③通院乗降サービス

身体介護サービス

身体介護サービスは簡単に説明しますと、「直接体に触れる介護」を指します。つまりオムツ交換や入浴介助・着替え・歯ブラシ介助・食事摂取介助などのこと。

生活援助サービス

生活援助サービスは身体介護以外の介護サービス、つまり「直接体に触れない介護」を意味します。調理・掃除・洗濯・買い物などです。

最近の国の動向はこの生活援助サービスを公的介護保険サービスから切り離しをしようとしています。「社会保障費の財源もないから調理や掃除、洗濯などの介護は高齢者自身が全額負担して家政婦などにお願いしてほしい。」ということです。

そのために公的介護保険サービス事業者であるホームヘルパー事業所に国から支払われる介護報酬は制度改正のたびに減額となっており、事業所側の「減額されてしまい赤字になるから生活援助サービスはもうやらない。」という方向に持っていこうとしているのです。

今後40歳以上の国民から集めた税金で運用している公的介護保険サービスのホームヘルパーは、体に直接触れる身体介護サービスのみになっていくことが予想されます。

通院乗降サービス

通院乗降サービス。端的に説明しますと、病院の送り迎えサービスと捉えてください。要介護者は移動手段がないのが大きな日常の課題です。

免許証の返納。息子、娘が事故を懸念し取り上げるなど状況は変化しています。たしかに最近報道等で高齢者の運転ミスが事故に発展し歩行者や自転車走行者が事故に巻き込まれるケースが増えていますね。

公的介護保険サービスでは病院の送り迎えのみに限定されており、院内での診察券を受け付けに出す、トイレに行く、薬を受け取るなどの介助はしてはいけないルールになっています。院内介助は病院の看護師などが対応することとなっています。が、実際は院内看護師も忙しくなかなか対応できないのが現実です。

また生活援助サービス同様に国は通院乗降サービスも介護保険サービス外にしようと考えています。

病院の送り迎えはご自身で介護タクシーなどに依頼するか、区市町村が運営している無料バスなどを活用する流れになっていくでしょう。

必要な資格

前回ご紹介したデイサービスでは法律上無資格者も働いています。お茶出しや掃除洗濯など無資格者が担う仕事もあります。

一方で訪問介護サービスに従事する職種は何らかの資格を有していないと働くことはできません。なぜなら、訪問介護サービスは自宅に1人訪問し介助に当たりますので一定の判断が求められるからです。

有名なライセンスにホームヘルパー2級があります。しかしこのホームヘルパー2級という資格は今後廃止になることが予定されています。その代わりに新たに創設された資格が介護初任者研修修了というもの。

これは国家資格である介護福祉士とホームヘルパー2級のレベルに大きな開きがあることから、現場での介護の質を担保することを念頭にホームヘルパー2級から一歩レベルの高い介護初任者研修という資格に移行されます。

ホームヘルパー2級が今後訪問介護事業所で働けなくなるということではなく、現に有している人以外は今後ホームヘルパー2級資格を取得することはできず、介護初任者研修を修了するか介護福祉士試験に合格する必要があります。

訪問介護のデメリット1

訪問介護とは赤の他人が自宅に何度も上がる訳です。夜間のオムツ交換となれば家族が就寝している時間にも預かっている鍵で玄関を開け要介護者の部屋を出入りします。

中にはそこに抵抗感を抱くご家族もいます。また例えば自宅で紛失した物があると、自宅という密室を出入りしているホームヘルパーが疑われるといったトラブルもあります。

対策

現在、オムツの中に入れる尿取りパットの製品開発が進み就寝前にセットしたオムツで朝まで交換しなくても尿漏れが防げる商品も増えてきています。

「長時間安心」「夜用」「6~8回分吸収」などがおむつのパッケージに書かれているものがそれです。ただここにも注意点があり皮膚が弱い方やおしりなどに傷がある方は長時間同じ尿取りパットを使用すると傷が悪化する懸念があります。一度試してみて観察してください。

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訪問介護のデメリット2

自宅にホームヘルパーが訪問し介護を担いますが、人手不足などの影響により決められた曜日・時間に訪問できず時間変更をお願いされる時があります。

それにより要介護者やその家族はスケジュール変更を余儀なくされるケースも出てきます。大雪や台風時の訪問も中止となることがあります。

そうなるとお風呂に入れない、オムツ交換できず不衛生など困った事態になります。

法律上禁止されているサービス

自宅介護のサポートを担うホームヘルパー。しかし介護保険法には対応してはいけない介護サービスが複数規定されています。

例えば、お庭の草むしり・お部屋の模様替え・要介護者以外の部屋の窓ふき・ペットの世話・一緒に買い物に行く・枝木の剪定などです。介護保険サービスは40歳以上の国民から徴収した税金で運用されています。

なんでもかんでもホームヘルパーokにしてしまうと予算が足りなくなるからです。

訪問介護サービスの内容・回数・種類は誰が決める?

身体介護サービスの中からどんな介護サービスを利用するのか。生活援助サービスの頻度。通院乗降サービスの回数など要介護者個々の介護計画(ケアプラン)を策定するのは「ケアマネージャー」という職種です。

区市町村の介護保険課に電話すれば地域のケアマネージャーを紹介してくれます。

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訪問介護の未来

今後迎える2025年、日本人の3人に1人は65歳以上となる超高齢社会。病院のベットは常に満杯。介護施設のベットも追いつかなくなります。「じゃあベットを増やせば良いのでは」という発想をされる方もおりますが、病院や介護施設を作るときには一定以上の土地と資金を要します。

現在の公的介護保険サービスは社会保障費のひっ迫もあり3年おきの改正のたびにマイナス改定となっています。高齢者は増える社会となるのに事業者の経営は下降しているという何とも複雑な社会となっています。

それは「人口減少」「少子高齢化」が影響しているのです。介護保険制度にお金を支払う40歳前後の若い世代が今後益々減っていきます。そうなると財源が追い付かず介護報酬はマイナス改定にせざるを得ないのです。

病院や介護施設のベットがいっぱいとなれば、自宅で治療を受けたり介護を受ける時代となります。国はこのことを「地域包括ケアシステム」と呼んでいます。自宅が病院・自宅が介護施設という概念です。

そうなれば訪問介護やデイサービス・ショートステイ・訪問看護・訪問リハビリテーション・訪問診療・訪問歯科診療など自宅訪問サービスの需要は益々高まります。

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